画面解像度の歴史:VGA から 4K、8K まで
「1080p」「4K」「Retina」など、画面解像度の表記は時代とともに変わってきました。本記事では主要な解像度の系譜と、PPI(pixels per inch)の計算を整理します。
主要な解像度
| 名称 | 解像度 | アスペクト比 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| VGA | 640 × 480 | 4:3 | 1987 年、IBM PS/2 |
| SVGA | 800 × 600 | 4:3 | 1990 年代初頭 |
| XGA | 1024 × 768 | 4:3 | 1990 年代後半 |
| WXGA | 1280 × 800 | 16:10 | 初期ノート PC |
| HD (720p) | 1280 × 720 | 16:9 | HDTV 標準 |
| WSXGA+ | 1680 × 1050 | 16:10 | 高解像度モニタ |
| Full HD (1080p) | 1920 × 1080 | 16:9 | TV / モニタ標準 |
| WUXGA | 1920 × 1200 | 16:10 | プロ向け |
| QHD (2K) | 2560 × 1440 | 16:9 | 高解像度モニタ |
| 4K UHD | 3840 × 2160 | 16:9 | 4K TV / モニタ |
| 5K | 5120 × 2880 | 16:9 | iMac 5K |
| 8K UHD | 7680 × 4320 | 16:9 | 次世代 TV |
VGA から HD までの歴史
1987 年:VGA
IBM PS/2 で導入された 640 × 480。当時としては高解像度。
1990 年代:SVGA、XGA
オフィス用途で 800 × 600、1024 × 768 が標準化。CRT モニタが主流。
2000 年代:WXGA、SXGA
ノート PC で 1280 × 800 が一般的に。デスクトップは 1280 × 1024(5:4)も多い。
2007 年〜:Full HD
液晶テレビが 1920 × 1080 で標準化。「フル HD」「1080p」。
HD と Full HD と 4K
「HD」の混乱:
- HD ready:1280 × 720(720p)
- Full HD:1920 × 1080(1080p)
- 2K:1920 × 1080(映画業界では)または 2560 × 1440
- QHD(Quad HD):2560 × 1440(HD の 4 倍)
- WQHD:QHD と同じ
- 4K UHD:3840 × 2160(家庭用 TV)
- 4K(DCI 4K):4096 × 2160(映画業界)
「2K」と「4K」で家庭用と映画業界で意味が違う。
スマートフォンの解像度
| 端末 | 解像度 | PPI |
|---|---|---|
| iPhone 4(2010) | 960 × 640 | 326 |
| iPhone 6(2014) | 1334 × 750 | 326 |
| iPhone 6 Plus | 1920 × 1080 | 401 |
| iPhone 14 Pro | 2556 × 1179 | 460 |
| iPhone 15 Pro Max | 2796 × 1290 | 460 |
| Galaxy S23 Ultra | 3088 × 1440 | 500 |
スマホは PPI(密度)が高い。Retina(300 PPI 以上)が標準。
PPI(Pixels Per Inch)の計算
PPI = √(幅² + 高さ²) / 対角線インチ 例:1920 × 1080 の 24 インチモニタ:
ピクセル対角線 = √(1920² + 1080²) = √(3,686,400 + 1,166,400) = 2202.9
PPI = 2202.9 / 24 = 91.8 24 インチで Full HD だと約 92 PPI。一般的な「目に優しい」範囲。
iPhone 14 Pro の 6.1 インチ・2556 × 1179:
ピクセル対角線 = √(2556² + 1179²) = √(6,533,136 + 1,389,841) = 2814.7
PPI = 2814.7 / 6.1 = 461.4 460+ PPI で「Retina」グレード。
Retina とは
Apple が提唱した概念:
- 「適切な視聴距離で個別ピクセルが見えない」
- iPhone:300 PPI 以上(視聴距離 25cm 程度)
- iPad:260 PPI 以上(視聴距離 38cm 程度)
- MacBook:220 PPI 以上(視聴距離 50cm 程度)
- iMac:220 PPI 以上(視聴距離 75cm 程度)
距離が遠いほど低い PPI でも「Retina」。
アスペクト比と解像度
| アスペクト比 | 主な解像度 |
|---|---|
| 4:3 | 640×480, 1024×768 |
| 16:10 | 1280×800, 1920×1200, 2560×1600 |
| 16:9 | 1280×720, 1920×1080, 3840×2160 |
| 21:9 | 2560×1080, 3440×1440, 5120×2160 |
| 32:9 | 3840×1080, 5120×1440 |
| 18.5:9 | 2436×1125(iPhone X) |
| 19.5:9 | 2778×1284(iPhone 12〜) |
スマホは「Notch」「Dynamic Island」のために独特なアスペクト比。
DPI と PPI の違い
混同されがちだが:
- PPI(Pixels Per Inch):画面上のピクセル密度
- DPI(Dots Per Inch):印刷時のドット密度
ただし慣習的に同じ意味で使われる場面も多い。
印刷では:
- 72 DPI:粗い(古いモニタ標準)
- 150 DPI:標準的な印刷
- 300 DPI:高品質印刷
- 600 DPI 以上:高解像度プリンタ
CSS ピクセルとデバイスピクセル
高解像度ディスプレイの罠:
- CSS で
width: 100pxと書く - iPhone Retina では実際 200 物理ピクセル(2x)
- 4K モニタでは 100 〜 200 物理ピクセル(OS 設定次第)
window.devicePixelRatio で取得:
console.log(window.devicePixelRatio);
// iPhone 14 Pro: 3
// 24 インチ Full HD モニタ: 1
// 4K モニタ(150% スケール): 1.5 ウルトラワイドモニタ
21:9(2560 × 1080、3440 × 1440)や 32:9(5120 × 1440)など:
- 生産性向上:複数ウィンドウ並列
- 動画編集:タイムラインが長い
- ゲーム:視野角が広い
- ウルトラワイド対応の問題:古いゲームや動画は黒帯
「視界の広がり」が魅力。デスク周りの占有面積は大きい。
8K の現状
3840 × 2160 の 4 倍の解像度(7680 × 4320):
- TV 製品はあるがコンテンツがほぼない
- ストリーミングは 8K 配信が限定的
- 一般家庭の視聴距離では「4K と差を感じにくい」
- 普及は 4K より遅い
業務用(医療画像、デジタルサイネージなど)で活用。
モニタ選びの目安
サイズ別の推奨解像度:
| モニタサイズ | 推奨解像度 | PPI |
|---|---|---|
| 24” | Full HD | 92 |
| 27” | QHD | 109 |
| 32” | 4K | 137 |
| 34” ウルトラワイド | 3440 × 1440 | 110 |
| 38” ウルトラワイド | 3840 × 1600 | 110 |
「24 インチで 4K は過剰」「32 インチで Full HD は粗い」というのが目安。
まとめ
- VGA → HD → Full HD → 4K → 8K の流れ
- HD = 720p、Full HD = 1080p、4K = 2160p
- PPI = √(幅² + 高さ²) / 対角線インチ
- スマホは 300+ PPI(Retina)が標準
- アスペクト比は 4:3 → 16:9 → 21:9 へ多様化
画面サイズや解像度の計算には、本サイトの画面解像度ツールが使えます。